★★★ Lionについて分かっていること&これが最後のMac OS Xだと思う理由

http://www.gizmodo.jp/2011/06/last_macosx_lion.html



WWDCで間もなく発表になるMac OS X新バージョンが、今ある形でのAppleデスクトップOSの最終形かもしれませんね。理由をご説明しましょう。

Mac OS Xはとても成熟したOSで、手堅いベースと堅牢なコア技術、速さ、安定性、99%のユーザーが欲しがるサービスすべてを備えています。が、UIレベルではもっと格段にベター、シンプル、パワフルなものに改善できる余地があります。これはMicrosoftも同じ問題意識を持ってるようで、Windows 8ではデスクトップからタブレットに至るまで各種端末を網羅する従来と全く異なるユーザーエクスペリエンスを備えた新モデルに脱皮を図っていますよね。

これはアップルが先取りしている部分もあり、例えばMac OS XiOSアーキテクチャが共通なので、デベロッパーは両対応のアプリを超簡単に書くことができます。

Lionの目標は、デスクトップとタッチ両方のユーザーエクスペリエンスをひとつに統合することですが、これまで我々が見てきたところではまだ最終ゴールではない節もあるんですね。新モデルに移行し、ユーザーをスムーズに馴染ませるためにも、もう1世代時間が必要なんでは?

その意味でもLionは過渡期のOSであると同時に、ひとつの物語の終焉と見ることができるのです。


ネコ科シリーズ最終形にして百獣の王

Mac OS Xチーターに始まり百獣の王で終わる。Lionと呼ぶのは、偶然ではありません。

[歴代ネコ科シリーズ]
Cheetah(チーター)
Puma(ピューマ
Jaguarジャガー
Panther (黒豹)
Tiger (虎)
Leopard(豹)
Snow Leopard(雪豹)
Lion(ライオン)

Appleはあんまり意味のないブランディングはしませんからね。ライオンでネコ科シリーズは最終回で、これが最後のOSとなり、あとは中身が同じで新しいユーザーエクスペリエンスを備えた新世代OSの登場を待つばかりになるかもしれません。

LionではUIが変わります。これはさらに大きな転換に向けた下地ですが、従来と全く異なる新種のハードウェアの予兆と見ることもできます。それは新iPhoto'11のデザインを見ると一目瞭然ですが。斬新な新手法のタッチに対応した新種のiMacMacBookが登場しても驚きじゃない、という感じですね。

と言っても、デスクトップOSが消えるってことではないですよ。Mac OS X Lionは昔ラスキンが提唱したビジョンを今に復活させた「モーダル・コンピューティング」という次なるコンピュータ・インターフェイスパラダイムシフトする転換点に位置するOSです。そこにiOSで一番成功した要素 ―アプリ自動インストール機能を備えたApp Storeやspringboard(LionではLaunchpadに改称)など― を投入し、さらにモーダル・インターフェイスの弱点を補佐するMission Controlなんかの新しいUIエレメントが加わっているのが特徴です。

タッチもデスクトップにぐんと接近しますよ。これはハードウェアのMagic Trackpadから始まった動きですが。

すべてのピースがようやくひとつに繋がります。
 



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