★★★ iOS 5について―これだけ知れば十分

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WWDC 2011のキーノートが今やっと終わったところだ。Steve Jobsとそのお仲間たちは、同社の一連のiOS製品に、とても興味深い機能をいくつか導入した。それらは、ブラウジングの改良、リマインダーの充実、ややAndroidふうのノーティフィケーションセンターなどだ。

Apple自身のページに、これらの機能の多くが説明されているが、以下にとりわけ重要なものを紹介し、それらの詳細記事へのリンクを付けよう。



ノーティフィケーションセンター(Notification Center)iOSはかねてからノーティフィケーションに欠陥がある。Androidが最初からそれを重視していたのとは対照的だ。Appleは今回やっと、リッチで強力なノーティフィケーション画面を提供し、それは、Androidのように、画面のトップからスワイプダウンできる。Googleの特許に触れるかな?! この新しいノーティフィケーションはポップアップしてユーザの邪魔をしたりもしないが、トップからスライドダウンする。そしてSMSやメールなど、ユーザへの通知を要するアプリがここに表示される。

前より良くなったロック画面 – あの、けわしいがいかにもApple的なiOSのロック画面も、大幅に変わった。ユーザが対応しなかった/できなかったノーティフィケーションが表示され、アンロックしなくてもそのままスワイプして目的のアプリへ行ける。

ニューススタンド(Newsstand) – 有料購読の雑誌がまとめて置いてある、App Storeのサブカテゴリーだ。そこから何かをダウンロードすると、ニューススタンドアプリへ置かれる。どの雑誌もバックグラウンドでダウンロードされ、最新号の表紙へと更新される(詳細記事)。

Safariのアップデート: やっとタブが使える! タブはつねに可視で、切り換えは速い。リーディングリスト(reading list)という新しい機能も、おもしろそうだ:

リーダー/リーディングリスト(Reader/Reading List) – これらはデスクトップとモバイルのどちらにもある。デスクトップのSafariでは、記事のすべてのページを集めてそれを”こぎれいに”整列する。後から読むものはリーディングリスト(reading list)に入れる。それは、Instapaperをブラウザの機能にしたようなものだ。ユーザが持っているすべてのiOS製品、およびSafariのあるコンピュータすべてにわたって、リスト上のアイテムをシンクする。

リマインダー(Reminders) – アイテムや時刻や場所などのリマインドをセットし、指定した時間に起動できる。連絡先などもセットできるから便利だが、これもGoogleがもっと前から上手にやっていたことじゃないかなぁ。iOSでは難しかった、ということはないと思うが、なにしろこれで敵と肩を並べた–残念ながら、敵を凌駕したわけではない。

CameraiOSのネイティブのカメラアプリが改良され、たくさんの新機能が加わった。しかも、前よりずっと速いから、頼もしい。また、ロック画面から直接、パスワードなしで写真を撮れる。いたずらも増えると思うが、スナップ写真を撮ったり、アマチュアジャーナリスト活動など、寸秒を争う撮影には便利だ。UIも強化され、フォーカスや露出のロック、ライブビューのピンチ&ズーム、iPhotoの最適化技術による写真の画質向上、などができる。いちばん目立つ新機能は、ハードトリガー(外部からのシャッターon)だろう(詳細記事)。

メールのアップデート – メールの、小さいけど有意義な改良は、S/MIMEと企業向けセキュリティの向上。iPadの企業利用を加速するだろう。UIのジェスチャが良くなり、メッセージ間や受信トレイのナビゲーションがやりやすくなった。テキストのフォーマッティングも、字下げのコントロールも、検索のインデクシングも良い。検索では、コンテンツ全体を検索できる。アドレスをドラッグできるが、これは便利かどうか不明だ。

親指キーボード(Thumb keyboard) – 上の画像のようにキーボードが左右二つに分かれるので、親指入力がやりやすくなる。こんなのいやだ、と言う人もいると思うが、オプションとしてはあったほうがいいね。最近Windows 8がこいつをデモしたが、Appleがそれを見てあわてて最後に実装した新機能ではないだろう。こういう細かい、使いやすさの改善は、ほかにもいっぱいあるからね。

“PC フリー”(“PC Free”)Appleは、モバイルとタブレットはそれぞれ別物だ、と強調している。どちらもこれまでは、いろんな作業のためにPCを必要としたが、iOS 5ではOTAアップデートが改良され、アクチベーションやセットアップにMacやPCが要らなくなった。アップデートは”デルタ”アップデート(ファイルやバイナリの差異のみ)だけになったので、前より速い。コンテンツや連絡先などのオンデバイスエディティングの強調も、PCフリー(PC要らない)の要素の一つだ。

Twitterのより良い統合化 - 単純にOS内でサインインでき、文脈感知型のポップアップでツイート。アタッチメントや位置機能もある(詳細記事)。

ゲームセンター(Game Center)のアップデート – ユーザ数5000万、ゲームアプリが10万本という巨大プラットホームになったiOSが、ソーシャルな機能を発表した。それは、ゲームやお友だちのリコメンデーション(おすすめ)、達成ポイント、写真共有、(そしてぼくの好きな)交互プレイの対戦ゲームのサポート、などがOS組み込みになった。これで、Worms 2のようなゲームが、メールによるプレイや、充実したマルチプレーヤーオプションをサポートできるといいね。

iMessagesiOS 5製品のユーザ同士で、WiFiまたは3G上で、テキスト、写真、ビデオ、メタ情報(連絡先など)、などなんでもありのメッセージング(+チャット)と、安全なファイル交換ができる。受信通知や、ライブのタイピング表示など、先進機能もあり。ノーティフィケーションに対応しているので、いきなり入信が表示されたりはしない。マルチタスク–何かをバックグラウンドで動かしながらチャット–もOK。

iTunesへのワイヤレスシンク – 説明不要、だね。

AirPlayのミラーリング(mirroring) - iPad 2iPadは力不足でたぶんだめ)の画面をそのままワイヤレスでテレビにミラーできる。ただし、A4を搭載した最新のApple TVが必要。大型ゲームには最適だが、でも、遅延が心配。

マルチタッチ/マルチタスクの改良 – 複数のアプリ間を行き来するときやホームへの帰還などの場合の、ジェスチャーのサポートが良くなった。

iPad iPodの改良 – ささいなことだが、iPadの音楽アプリが良くなったはず。

以上のほかに、細かいものはたくさんある: マップの代替ルート、絵文字(emoji)、天気予報の毎時更新、などなど。iCloudの統合化もそうだが、これについて書くためには、かなり勉強が必要だな。

デベロッパ向けは今入手可能、一般消費者向けは秋だ。どんな消費者? 次のどれかを持ってる人だ: iPhone 3GSと4、iPad 1または2、第三世代iPod touch

これらの発表が行われたキーノートを見たい人は、Appleのページへ行くべし。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))





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