★★★ 東電記者会見 なんで記者は「ガラ悪い」「バカ」と言われるのか
http://getnews.jp/archives/106089
東電や原子力安全・保安院の会見が最近Ustreamやニコニコ生放送で中継されるようになり、我々は記者と東電のやり取りをネット上で見られるようになりました。そして、同時にツイッターなどで発言内容・質疑応答内容を中継したり、突っ込みを入れたりすることができるようになったのです。
テレビの会見では、時間の関係か記者とのやり取りに入ると会見が打ち切られることが多いですが、ネットでは、記者と東電のやり取りも視聴者は見ることができます。それは「記者も見られている」ということを意味します。
となると、記者の態度・質問内容も視聴者の突っ込みの対象となりますが、今回の一連の会見で何度も出ているのが「この記者偉そう」「ガラ悪い」「チンピラ記者」「記者はバカ」「記者の質問がひどい」「所属と名前を名乗れ!」「バカな質問するな!」「記者の顔も写せ!」といったものですね。
2005年に発生したJR福知山線脱線事故の際、読売新聞の「ヒゲ記者」が「あんたらもうええわ、社長を呼んで!」などと乱暴な口調でJRを罵倒しました。彼も当時ネット上で「ゴーマン過ぎる!」などと大バッシングを受け、その後所属と名前も特定されるに至りました。
今後もネット上での企業の不祥事・事故関連記者会見では同じように「この記者態度悪い」といった指摘は出てくることでしょう。なんで彼らは「態度が悪い」と見られるのか? 皆さんのかわりに新聞記者に聞いてみましたよ。さすがに今東電へ行っている記者は忙しいので、「一般的には…」という話を別の記者から聞きました。
彼によると、記者の態度が悪いと見られるには以下のような理由があるといいます。
【1】会見する側が自分の欲しい情報を出さず、のらりくらりとかわし、質問に答えないから。
【2】普段企業の会見に行くのは旧知の関係がある経済記者だが、こうした重大事故の際は「社会的事件」として、普段付き合いのない社会部記者がやってきて容赦がないから。
【3】最終責任者が出てこず、「検討します」「調査中」としか会見者が言えないことが多く、結論の出ない徒労感があるから。
【4】現場に詰めている時間が長い、疲れている、家に帰れていないから精神的に苛立っているから。
あとは、「社会正義のために、こんな不祥事を起こした会社は制裁を受けるべし!」といった正義感に溢れた人もそれなりにいるようで、それが結果厳しい質問につながるそうです。
あとは私の勝手な分析なのですが、毎度毎度出てくる東電や保安院のおじさん達がくたびれ果てて、ヒゲも伸びてきて、しどろもどろになって釈明する姿にどこか視聴者も同情の気持ちが芽生えてきたのではないでしょうか。そして、「このクソ記者! オレらのおじさんをいじめるな!」と思ってるのです! なんてことは…、ないか。
■ 参考サイト
岩上氏のUstreamページ (http://www.ustream.tv/channel/iwakamiyasumi#utm_campaign=twitter.com&utm_source=3532343&utm_medium=social)
文/中川淳一郎
●(夕刊ガジェ通)記事関連リンク
悲しみを乗り越える術は何か
買いだめして、自分だけよければいいのか
この機会に「災害後」を考えよう。
東電や原子力安全・保安院の会見が最近Ustreamやニコニコ生放送で中継されるようになり、我々は記者と東電のやり取りをネット上で見られるようになりました。そして、同時にツイッターなどで発言内容・質疑応答内容を中継したり、突っ込みを入れたりすることができるようになったのです。
テレビの会見では、時間の関係か記者とのやり取りに入ると会見が打ち切られることが多いですが、ネットでは、記者と東電のやり取りも視聴者は見ることができます。それは「記者も見られている」ということを意味します。
となると、記者の態度・質問内容も視聴者の突っ込みの対象となりますが、今回の一連の会見で何度も出ているのが「この記者偉そう」「ガラ悪い」「チンピラ記者」「記者はバカ」「記者の質問がひどい」「所属と名前を名乗れ!」「バカな質問するな!」「記者の顔も写せ!」といったものですね。
2005年に発生したJR福知山線脱線事故の際、読売新聞の「ヒゲ記者」が「あんたらもうええわ、社長を呼んで!」などと乱暴な口調でJRを罵倒しました。彼も当時ネット上で「ゴーマン過ぎる!」などと大バッシングを受け、その後所属と名前も特定されるに至りました。
今後もネット上での企業の不祥事・事故関連記者会見では同じように「この記者態度悪い」といった指摘は出てくることでしょう。なんで彼らは「態度が悪い」と見られるのか? 皆さんのかわりに新聞記者に聞いてみましたよ。さすがに今東電へ行っている記者は忙しいので、「一般的には…」という話を別の記者から聞きました。
彼によると、記者の態度が悪いと見られるには以下のような理由があるといいます。
【1】会見する側が自分の欲しい情報を出さず、のらりくらりとかわし、質問に答えないから。
【2】普段企業の会見に行くのは旧知の関係がある経済記者だが、こうした重大事故の際は「社会的事件」として、普段付き合いのない社会部記者がやってきて容赦がないから。
【3】最終責任者が出てこず、「検討します」「調査中」としか会見者が言えないことが多く、結論の出ない徒労感があるから。
【4】現場に詰めている時間が長い、疲れている、家に帰れていないから精神的に苛立っているから。
あとは、「社会正義のために、こんな不祥事を起こした会社は制裁を受けるべし!」といった正義感に溢れた人もそれなりにいるようで、それが結果厳しい質問につながるそうです。
あとは私の勝手な分析なのですが、毎度毎度出てくる東電や保安院のおじさん達がくたびれ果てて、ヒゲも伸びてきて、しどろもどろになって釈明する姿にどこか視聴者も同情の気持ちが芽生えてきたのではないでしょうか。そして、「このクソ記者! オレらのおじさんをいじめるな!」と思ってるのです! なんてことは…、ないか。
■ 参考サイト
岩上氏のUstreamページ (http://www.ustream.tv/channel/iwakamiyasumi#utm_campaign=twitter.com&utm_source=3532343&utm_medium=social)
文/中川淳一郎
●(夕刊ガジェ通)記事関連リンク
悲しみを乗り越える術は何か
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この機会に「災害後」を考えよう。