★★★ iPad新聞のあるべき姿は何か？ - pon99の気になるニュ〜ス＠＠

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News Corpがニュース配信の新しい手段として、iPadをきわめて真剣に考えている。メディアの巨人がどれほど真剣かといえば、現在同社はiPadのみで提供予定のDailyという新しい出版物を開発中だ（印刷版もウェブ版もない）。News CorpはこのiPad新聞のために100人の記者を雇うほか、報道によるとAppleから技術者を借りて磨きをかけているという。

大型メディア会社がこれほど多くの記者を雇って大々的に新出版物を刊行した例としては、最近ではConde NastのPortfolioマガジンがあるが、あれはどちらかというと印刷ベンチャーであり生き残ることはなかった。Dailyにはなんとか健闘してもらい、是非この機会を生かし印刷の制約を一切離れていかに読者にニュースを提供できるかを考え直してほしいと思う。ちなみに、このプロジェクトに採用された顔ぶれから察するに、Dailyはビデオ、対話型グラフィクス、写真(rich photos）を重視しているようだ。特に目を見張るべきものはない。およそどこの新聞や雑誌のiPad版もその方向に行くたろうと思われる。プロジェクトを巡っていろいろと大げさな話が出回るだろうが、こういうiPadで当たり前の機能を超える何かを追究してほしいものだ。

しかし、News Corpがこれほど多くのリソースをこのプロジェクトに投入しているという事実によって、未だに納得できる答のない基本的問題に立ち返らされる：iPad新聞はどうあるべきなのか。

私としては、そもそも少しでも新聞らしくあるべきかどうかもわからない。ゼロから始めることがすばらしいのは、Dailyには、Wall Street JournalやNew York TimesのiPadアプリと同じ親しみやすさを感じさせる必要がないことだ。私は、Dailyでさえも、偏狭になりすぎて自社で生成したニュースやコンテンツしか載せないのではないかと恐れている。今や人々のニュース消費は単一の出版物に限定されない。一回の閲覧単位の中でさえも。

読者視点から考える理想的なiPad新聞にあるべき要素は次の3つだ。

ソーシャル：友だちやその読者が信頼する人たちが何を読み何を紹介しているかを、その出版物だけでなくウェブ上のどこかでも見られること。
リアルタイム：ニュースは毎秒生まれているので出版物はできる限りリアルタイムに追い続ける必要がある。「daily」［日刊］がすでに遅さを感じさせている。
ローカル：iPadには読者がどこにいるかがわかるので、それに沿ったニュースや情報を提供すべきだ。天気予報、ローカルニュース、レビューなども。

言い換えれば、FlipboardやPulseのように、人々のTwitterやFacebookのフィードをまとめたものにずっと近くなるはずだ。もしDailyが上の3つの教義のうち1つでも守ったら私は驚く。iPadのみの出版物の目的は読者をiPadに隔離することによって対価を払わせるところにある。しかしその場合であっても、それ以外のウェブを包含しない限り成功はない。

Twitterで何人かのTechCrunch読者に、iPad新聞のあるべき姿を聞いてみた。下に寄せられた答えを貼っておいた（みなさんの意見もコメント欄に書いてほしい）。